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No.30 特集 アレルギーの薬 Part.2 喘息 2008年4月 発行

季刊誌30号

突然襲ってくる激しい咳き込み。極端に狭くなる気道を懸命に通ろうとして、呼吸はヒューヒューと音をたてる。アレルギー反応による気道の閉塞は、単に苦しいだけでなく、場合によっては死をももたらす。事実、喘息発作で死ぬ人は毎年2000人を超えている。喘息症状を示す人の数は年々増加傾向にあり、子どもだけでなく成人してから発症する人も少なくないという。

恐ろしい病気であるがゆえに、正確な診断と慎重な治療が不可欠だ。だが、その診断・治療は適切に行われているのだろうか。患者の声からは、本当の喘息でない人が喘息と診断されたり、危険な薬を長期間にわたって使われている実態が浮かび上がる。


もくじ

 特集 アレルギーの薬 Part.2 喘息
 ■ 三者三様・・・「喘息」いろいろ−患者に聞く −編集部
 ■ 「ほどほどに」が大事です−小児喘息専門医 豊島協一郎さんに聞く
   発作の程度の見分け方と受診のタイミング
 ■ 喘息って、いったい何?−浜さんに聞く −編集部
 ■ 喘息はこうやって治療しよう−浜さんに聞く −編集部
 ■ 不安と迷いと「医師との関係」−患者グループに聞く −社納葉子
 ■ 喘息の薬を評価する −浜六郎
 ■ 患者用 薬の説明書(サルブタモール、ベクロメタゾン、クロモグリク酸)
 ■ リスト:喘息に使われる薬剤の適応症と評価
 ■ こういう考え方でいこう! まとめ −浜六郎

  連載
 ■ 映画の中のクスリ(最終回) 製薬会社 −木元康介
 ■ みんなのやさしい生命倫理(30) EBMの生命倫理(9) −谷田憲俊
 ■ リレーエッセイ「患者の命を守る」役割とは −山口美智子
 ■ EBM超入門 質的研究はなぜ必要か

  トピック
 ■ 混合診療禁止は違法? 東京地裁判決をめぐる空騒ぎ −二木立

  その他
 ■ コーヒー無礼区
 ■ 行ってきました EBM研究フォーラム
 ■ 奈良県大淀町立病院母体死亡事件・裁判傍聴記1
 ■ 質問箱 1 ステロイドの代わりにメソトレキセートを勧められたSLE患者
       2 アストラ社が新高血圧症診療指針の発表を急いだ理由は?
       3 29号の薬剤の分類に混乱しています
       4 リウマチへの免疫抑制剤の使用は?
       5 NKFの日本語訳は全米腎臓財団では?
 ■ 読者の声
 ■ 書評『官僚に告ぐ!』『生物の進化に学ぶ乳幼児期の子育て』『やっぱり危ないタミフル』
 ■ イベント情報
 ■ 用語の解説

「小児喘息専門医に聞く」より

「ほどほどに」が大事です

子どもの気管支喘息について、発作の程度の見分け方、受診が必要かどうか、発作の予防と治療などを豊島協一郎さん(大阪市:とよしま小児科医院)に伺いました。豊島さんは、大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターでも(1974〜2000年に勤務)、開業後も一貫して小児の喘息治療に携わっておられる、臨床現場を熟知する専門家です。(以下、引用省略)

詳しくは本誌で。