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背骨は、胴の短い円筒を積み重ねたような恰好だ。下の骨ほど重いものを支えていて太く分厚い。骨は、主に蛋白質とカルシウムとでできていて、カルシウムの貯蔵庫でもある。カルシウム不足になると体は骨から拝借するので、段々骨が弱くなる。 骨が頑丈ならば、少々の重みも、100 年近く支え通すことができる。しかし、骨がしっかりしていなければ、重みに耐えられず、つぶれやすくなる。つぶれるのを恐れて動かずにいると、骨がかえって軟らかくもろくなる。これが骨粗しょう症だ。 このようにして、軟らかくなってしまったら、ちょっと「しりもち」をついただけで、背骨の一つが「グシャッ」とつぶれることがある。重みの圧力で骨折するので、圧迫骨折という。他の骨でも起こるが圧倒的に背骨が多い。 背骨は前(腹側)がつぶれるので、横から見て前が尖った「くさび」の形になる。お年寄りの腰や背中が前に曲がっているのは背骨がいくつも圧迫骨折しているためだ。 圧迫骨折も骨折だから痛い。腰の背骨だと痛みでおなかの神経が麻痺して、腸が動かなくなり、腸閉塞になってしまう。 頑丈な骨をつくるためには、よく話題になっているカルシウムに気をつけるだけでなく、良質の蛋白質を欠かさないようにすること、適度な運動で多少の負荷をかけることも大切。日頃から心がけたい 1997年5月19日付け日経新聞夕刊 |
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