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star01e.gif 播種性血管内凝固症候群 血小板減少で出血もstar01e.gif

 

 

  

  全身のあちこちの血管の中で血液が固まると,血液の凝固に必要な血小板や凝固因子が消費される。このため、これらの成分が少なくなり、別の場所では出血しやすくなる。このようになった状態を播種(はしゅ)性血管内凝固症候群と呼び、英語の頭文字をとってDICという。

 多臓器不全でおかされる主な七つの臓器のうち、特に血液系が傷害された状態をDICと考えるとよい。

 皮膚や内臓が傷つくと血液が固まって出血を止め、傷を修復しようとする。多臓器不全でインターフェロンなどの生理活性物質が全身の毛細血管や臓器を傷つけても同じようなことが起きる。だから全身性炎症反応が重くなって、全身に傷ができるとあちこちで血液が固まり、血小板などが大量に消費される。したがって、多臓器不全を起こす原因はすべてDICを起こす引き金になる。がんが進行したり、胎盤早期剥離(はくり)というお産の合併症でも起こることがある。

 治療法は血液の凝固成分を補いつつ、血液が固まらないようにする成分も注射する。出血しているのに血液を固めないようにするのは一見矛盾しているようだが、適切に治療すると出血は止まる。ただ、多臓器不全として起こったDICでは多くの臓器が同時に傷害されていることが多く、その治療はきわめて難しい。この場合も全身性炎症反応症候群などの初期段階における治療が特に重要である。 

日経新聞1999年9月20日付改編

 

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