line1_1.gif

 

star01e.gif インフルエンザ治療 解熱剤使わず安静にstar01e.gif

 

  

  

 インフルエンザウイルスは,閉鎖した空間でくしゃみや咳で飛び散った飛沫(ひまつ)の中のウイルスから空気感染する。インフルエンザウイルスは冷たい場所でよく増殖し、高温では増殖できなくなる。真冬に流行するのはこのためだ。その意味で,流行時に無理して寒い所に長居しないことだ。

 電車や狭い教室内でマスクをすることは, クシャミによる直接の大きな飛沫を大量にばらまかないため,あるいは空中に飛散したウイルスを含む粒子が鼻や口に直接入り込み難くし, また喉を冷やさないようにできるので, 意味があるかもしれない。くず湯を飲むとよいというのは喉や体を温めるからだろう。

 治療には解熱剤は使わない方がよい。頭痛がひどくて眠れない場合にだけアセトアミノフェンを少量使う程度にして, 解熱剤は使わずに安静にしている方が早くなおる。解熱剤を使用して, 無理をするとこじらすもとだ。抗生物質も本来不要だ。

 日本のインフルエンザワクチンは効果がないことが学童への集団接種で確認されて中止になった。その後も適切な方法での有効性の確認は全くされていない。有効と主張する意見はあるが、私たちが分析したところ、有効性を裏付けるデータは無かった。

 最近導入されたアマンタジンというA型インフルエンザの薬は, 30〜40%の人がかかるような大流行時でも、4〜5人に使って1人のインフルエンザを治療したり予防できる程度。治療効果も,流行がA型のインフルエンザであることが確実な場合はよいが,昨シーズンのようにあまり大流行でない場合には,20〜30人に使ってやっと1人が恩恵を受ける程度。とても100%の治療効果や予防効果が期待できる特効薬でないことも知っておいて欲しい。

日経新聞1999年12月13日付改編

 

line1_1.gif