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star01e.gif 院内感染 手洗いや消毒で予防star01e.gif

 

  

  

 最近、病院内で肝炎が多数の患者に感染したり、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)による院内感染者が多発したとの報道、あるいは病院職員の結核感染など、医療機関内での感染があい次いで報道されている。

 院内感染は、もともとその人が持っていた病気とは関係のない感染症が、医療機関に入院中の患者に起こった場合に、院内感染という。入院前にすでに感染していた感染症が、入院後に発病することはありうる。本来これは院内感染には入れないが、調査などでは、おおむね入院後48時間以降に起きた感染症は院内感染とする。さらに最近では、病院職員が感染症を起こした場合も院内感染の疑いが強いものとして、院内感染に入れる場合がある。

統計では、かなり一生懸命に院内感染を防止するための努力をしたとしても、5%前後の院内感染が起きているようである。これを多いととるか少ないととるかは、それぞれの考え方で異なると思われるが、少なくとも、病院とはどのように努力をしても、その程度の院内感染が起こりうる場所であることも現実だ。その点を一般の方も認識しておいて頂きたい。

 病院に入院している患者は、それまでは健康でも、たとえば手術を受けると、麻酔をかけ、人工呼吸器をつける。抗生物質を投与することも、本来持っている細菌のパターンを変化させ、より耐性の強い菌が顕在化することにつながる。抗癌剤やステロイド剤が使用されると免疫力は低下する。そのため、予防的な手術も場合によっては院内感染から命とりになることもありうる。

 院内感染をいかに防ぎ、よりよい治療を行うか、これは今の医療機関につよく求められている重大な課題である。

院内感染の予防には、無駄な抗生物質を使用しないこと、流水による手洗いの励行と消毒用アルコールによる手指の消毒が最も効果。最近は病室の入り口にスプレー式の消毒薬をおいてある。院内感染を防止するためである。

院内感染対策委員会の活動、サーベイランス(調査、監視活動)や感染制御チームの活動など院内上げての取組をする病院が増えてきている。

日経新聞1999年8月16日付改編 

 

 

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