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star01e.gif 医薬ビジランス 医療の質 民間が監視star01e.gif

 

  

  

  良品質の医療のため良質な医薬品と医薬品情報を用い誠実に医療を行おうとしても、所詮は人がすることだ。間違いが生じることもある。できるだけその間違いが少ない段階でチェックをかけて、逐次修正を加えるか否かが、良質な医療を確保できるか否かの分かれ目となる。

 組織が正常な営みを行うためには、自己の行為を自身でモニターしたり、他に監視をさせたりする機能が必須である。副作用のモニタリング(監視)もその一つである。

 vigilance(ビジランス)とは、寝ずの番、民間による監視の意味。医薬ビジランスは、すでに国で認められた薬でも品質に問題はないか、医薬品情報に欠陥はないか、現場での医薬品使用という医療の品質はどうか、誠実な医療を行っているつもりでも、思わぬ危険が潜んでいないか、寝ずの番で監視をしていこうという趣旨である。

 医薬ビジランスセンターJIPは内科医として20年以上勤務した後、この「病院で聞く言葉」が始まった1997年4月に筆者が設立した、医薬品を中心に医療の品質を監視し、よりよい医療を推進するための民間の研究機関である。

 イギリスに1999年4月NICE(ナイス)いう研究機関ができた。NICEとは「国立良質医療研究所」英語の略号である。一旦国で承認した薬であっても、国の予算(医療費)を使って医療現場に取り入れる価値があるかどうかを、もう一度、費用と効果、実際に使用した場合の危険などを総合的に判断する研究機関である。

 私ども医薬ビジランスセンターJIPは、良質な医薬品情報、情報誌、治療ガイドラインづくり、コクラン共同計画の推進をするとともに、民間ながら、日本においてNICEのような機能を発揮することを目指している。

 日経新聞2000年2月28日付改編