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star01e.gif 降圧剤 合併症防ぎ寿命延ばすstar01e.gif

 

  

  

 高血圧の状態をそのまま放置しておくと、長年かかって徐々に血管が血液の固まりなどで硬くもろくなり、やがて脳卒中や心不全、心筋梗塞(しんきんこうそく)、狭心症、腎臓病などを引き起こす原因になる。

 食事や塩分、運動など生活習慣を正しくし、それでも血圧が下がらない場合に薬で血圧をさげるようにする。血圧を下げる薬は降圧剤と呼ぶ。

 降圧剤は、血圧を下げる薬だが、その最終的な目的は脳卒中や心臓病、腎臓病など合併症を防ぎ、寿命を延長することだ。血圧が高い程、降圧剤の最終的目標達成効果は大きい。目的を達成するためには、ずっと適切な血圧を保つ必要がある。下がったからと降圧剤をやめるとまた血圧は上がり、慌てて飲んでまた下げるといったことを繰り返すのはよくない。

 しかし、あまり高くない場合に下げすぎるとかえって合併症が多くなり寿命が短縮することさえある。

 現在使用されている降圧剤は、主に利尿剤系降圧剤(降圧利尿剤)、アンギオテンシン転換酵素阻害剤(ACE阻害剤)、ベータ遮断剤、カルシウム拮抗剤の4種類。この他、アルファ遮断剤や脳に働いて興奮をしずめて下げる薬もある。

 降圧利尿剤、ACE阻害剤、ベータ遮断剤はそれぞれ禁忌になる(使えない)病気もあるし、副作用も少なくないが、注意して使えば長期使用で合併症を減らし寿命を延長することが証明されている。

 一方、カルシウム拮抗剤は、血圧を下げる作用は明瞭だし、短期には使いやすい薬だが長期の効果は必ずしも証明されておらず、悪くする可能性も否定できない。アルファ遮断剤は特別な場合にだけ使う。

 特徴的な副作用は、降圧利尿剤は血液中のカリウムの低下、尿酸値の上昇。ACE阻害剤は空咳、ベータ遮断剤は、咳や喘息発作、心不全の悪化、脈が遅くなることなど。カルシウム拮抗剤は頭痛、顔がほてる、足のむくみや便秘、口がかわく、歯ぐきが腫れるといった副作用がある。

それぞれ、その人に合った薬を医師は処方しているはずだが、副作用もまれではない。変わったことがあれば、医師や薬剤師に相談して欲しい。

日経新聞1998年6月22日付改編 

 

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