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star01e.gif RI(アール・アイ) 放射線、診断・治療に活用star01e.gif

 

  

  

 病院の廊下を歩いていると、黄色地に赤い三葉マークの標識がドアに張ってある部屋をよく見かける。これは、RIのある管理区域だ。

 RIとはラジオ・アイソトープ(放射性同位元素)の頭文字。同位元素の中で、放射線を出す力をもっているものを示す。
 医療の分野でRIは、診断や治療に幅広く使われている。診断では、採取した血液中から微量の物質、たとえばB型肝炎ウイルスの抗原の量が測定できる。血液成分の機能検査、臓器の形態や機能の診断、血管の造影などにも使われている。

 診断のために使う場合、各臓器に集まりやすい物質の中の一つの元素をRIにしておく。たとえばヨードは甲状腺に集まりやすいので、ヨードのRI(ヨウ素123など)は甲状腺の機能や形態の診断に用いられる。

 診断用のRIは、たいていは速く減衰する。利用する放射線は微量で、被爆量はたいていは胃のレントゲンよりは少ない。ただし、胸のレントゲン1枚よりは多い。妊娠中や妊娠している可能性のある人には、原則として使わない。

 治療用のRIは、有名なコバルト60やイリジウム192などが舌がんや子宮がんなどの退治に使われ、威力を発揮している。甲状腺のホルモンが出過ぎで起きるバセドウ病は、飲み薬が効かない場合に、長期間放射線の続くヨウ素-131を使って治療することがある。

日経新聞97年5月26日付改編

 

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