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star01e.gif 血管造影 がんの診断・治療にも威力 star01e.gif

 

  

  

  心筋梗塞や脳梗塞とは、心臓や脳に栄養を送る血管が詰まり、そこから先が死滅する病気だ。心電図や麻痺の状態などで詰まった場所の推定は可能だが、正確にはわからない。どこの血管どの程度詰まっているのかを確かめるためには、血管自体を調べる必要がある。

 その一つが造影剤を使った血管の検査で、アンギオグラフィー、略して(アンジオ)と呼ぶ。造影剤はヨードの化合物で放射線を通しにくい。これを血管内に入れてレントゲンで撮ると、フィルム上に血管が写し出され、詰まった場所や程度がよくわかる。

 より鮮明な画像を得るには、その臓器の近くまでカテーテルという細い管を入れて、先端から造影剤を注入する。ふつう股にある大腿動脈かひじの動脈から入れる。心臓の場合には、心臓の手前まで入れる。心臓の場合には、造影検査の後、詰まっている場所に風船を入れて膨らませ、血管を広げる処置までできる。

 ある臓器にがんなどの固まりができている場合に、血管の走り方や臓器への血管の集まり方を見て、診断もできる。特に肝臓がんでは診断ばかりか治療にも威力を発揮する。

 比較的高濃度の造影剤を直接動脈内に入れるので、副作用は無視できない。

 最近の造影剤は以前より刺激が少ないが、使用直後だけでなく、何時間後あるいは翌日にもショックなどの重い副作用が現れることがあるので、注意が必要だ。

1997年6月23日付け日経新聞夕刊

 

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