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脳の状態をチェックする目的で、主として磁気共鳴画像(MRI)により脳を検査、診断する。一九八八年に日本で初められ、一九九七年の時点で、他の国では実施されていない。 脳ドックの主な目的は三つ。まず、くも膜下出血につながる脳動脈瘤(りゅう)や脳動静脈奇形(いわゆるモヤモヤ病)の発見。第二に小さな脳梗塞や詰まりそうな脳の血管を発見すること。第三は脳血管障害による痴呆症やその可能性の早期発見とされている。 MRIの解像度は高いので極めて小さな変化が発見される。健康そうに見える人でも脳ドックでは見方によっては八割に何らかの異常が見つかるほどだ。 くも膜下出血の予防手術のリスクについては脳動脈瘤の項で述べたが、小さな脳こうそくや大きな脳こうそくの予兆が発見されても、脳梗塞の予防効果や治療効果のはっきりしている薬は今のところないのが現状だ。 痴ほう症が発見されても現状では有効な薬はない。いわゆる「抗痴ほう薬」は昨年4種類で無効が判明して使用中止となり、最近も使用中止がでている。痴ほうの可能性が指摘されてストレスと不安が重なってうつ状態となり、症状が悪化する例も少なくない。 検診は予防や治療に結びつく病気が早期発見されてはじめて意味がある。脳ドックは、検査の感度が高すぎて、異常とは言えない変化が発見され利用者の混乱を招いている面がある。 (日経新聞1999年7月12日付改変)
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