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star01e.gif 脳動脈瘤 性急な手術、危険大きいstar01e.gif

 

  

  

 脳の動脈にできた膨らみを脳動脈瘤(りゅう)という。動脈の三つの層のうち、中膜という最も厚い筋肉層が欠けたところが動脈の枝別れ部分にあると圧力で徐々に外側に押されて膨らみ、最悪の場合破裂して脳卒中の一種、クモ膜下出血を起こす。

 日本人は年間一万三千人がくも膜下出血で死亡する(全脳卒中死亡の十分の一)。人口十万人あたり四十歳台で五〜十人、六十歳台だと二十人程度。一見健康な人のうち磁気共鳴画像(MRI)検査で約二%から七%に脳動脈瘤が発見される。発見された人は、計算上、年間〇.一%から一%程度にくも膜下出血を起こす。

 脳動脈瘤を発見したら原則として手術を勧める脳外科医は多い。しかし、「脳ドックは安全か」の著者、山口研一郎氏によれば、手術自体で死亡が一%程度まで生じうるし、脳梗塞(こうそく)で半身不随などが発生する確率が五%から十数%あるという。手術の危険の方が大きいくらいだ。

 このため手術は、放置すれば極めて危険の高い場合(急速に脳動脈瘤が増大したり、くも膜下出血の前兆の小出血がある場合)に限るべきだとする脳外科医も少なくない。

 ストレスをできるだけ減らして十分な睡眠をとる。太っている人は減量に務め、血圧が高い人は適切な血圧に下げるようにする。これで脳動脈瘤の進行はかなり止まるはずだ。

(日経新聞1999年7月5日付改変)

 

 

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