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star01e.gif 脳卒中 いぜん高い死亡率・入院率star01e.gif

 

  

  

 脳卒中とは、脳の血管の異常で、脳の働きが一時的あるいは永続的に障害される状態を言う。大きくは脳に行く血液が途絶えたり少なくなる虚血によるものと、出血で脳が障害されるものに分けられる。虚血が一時的で24時間以内に麻痺などの症状が回復するものは「一過性脳虚血発作」と呼ばれ、急激な血圧の上昇にともなって、一時的に視力や意識が障害され、痙攣が生じたりするが麻痺がないものを「高血圧性脳症」という。

 脳の血管(動脈)が詰まり、その血管で栄養をうけている部分が壊死を起こすものが脳梗塞。脳梗塞のうち、脳の血管の中で血が固まって詰まるものを脳血栓症、心臓など体の他の部位にできている血の固まりや異物、脂肪などが脳の血管に運ばれて来て詰まるのが脳塞栓症だ。

 出血するものには、脳の内部で出血を起こす脳出血、脳の表面にあるクモ膜という部分の血管が破れて出血するのをクモ膜下出血という。脳梗塞や脳出血の多くは、種々の永続的な障害を残すことが多い。

1960年頃、日本人の4人に1人は脳卒中で死亡していた。しかし、1967年あたりを境にどんどん減少し、1980〜83年には死因トップの座を癌(悪性新生物)に譲り渡した。減塩を心掛けたり降圧剤による血圧のコントロールの効果が死亡率の減少に大きく貢献したと考えられている。

減少したとはいえ、まだ死因の第3位であり、死亡する人の7人に1人は脳卒中が原因であり、油断はできない。

 それに、死亡しなくとも、しばしば身体、精神、頭脳活動、会話など日常生活に欠かせない機能が障害されるために、生命の質が著しく低下する。しかもそれが長年にわたり、家族も大変な負担を強いられる。やはり大変な病気だ。

日経新聞98年7月6日付改編

 

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