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中毒の中という字は「あたる」という意味。食べ物の毒にあたるのが食中毒である。医学的には、食物が原因で起きる急性の胃腸炎などの中毒症を総称したものだ。同じ食品を多数の人が食べると集団発生することになるが、人から人へ伝搬する伝染性の感染症はふつう食中毒には入れない。 原因となるのは微生物、フグ毒や毒キノコなど動植物、毒性のある化学物質。それぞれ細菌性食中毒、自然毒食中毒、化学性食中毒を引き起こす。1998年に起きたヒ素カレー中毒は化学性食中毒の一種である。 細菌性食中毒には、病原菌が体内で増殖して感染を起こす感染型、菌体から出る毒素が中毒症状を起こす毒素型、アレルギー様の症状を起こす食中毒の3つの型がある。 96年堺市で大規模な食中毒を起こしたO(オー)157は病原大腸菌の一種。細菌性の中の感染型食中毒の典型だが、血便などはベロ毒素という毒素で起きる。黄色ぶドウ球菌による食中毒は毒素性食中毒の典型。2〜3時間後には症状がでるが治るのも早い。 青魚で起きるジンマシンはアレルギーと間違われやすいが、細菌で増えたヒスタミンが下痢やジンマシンを起こす一種の食中毒だ。 日本では以前は腸炎ビブリオが多かったが、最近はサルモネラ食中毒が多い。特別な場合を除いて抗生物 質は不要で、水分の補給が重要である。いずれにせよ、手あらいなど手指の清潔、食物の保存時の注意、加熱、調理後早く食べるなどの注意が大切である。 日経新聞1999年8月2日付改編 |
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