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star01e.gif ウインドウ期 輸血感染症の検査に死角star01e.gif

 

  

  

 肝炎、エイズなど輸血を介して感染する感染症を輸血感染症といい、その防止のため、各血液センターでは、主な輸血感染症の病原体検査を実施している。ところがこの検査にも死角がある。

 ウインドウ期とよばれる、病原体に感染してから、検査で見分けられるようになるまでの一定のタイムラグがあるためだ。

 HIV−1、HIV−2(以上エイズウイルス)とHTLV−1(ヒトT細胞白血病ウイルス−1)、B型肝炎、C型肝炎、梅毒などの病原体は人に感染すると長期間、血液中を病原体が流れている。検査で比較的簡便に発見できる。

 しかし、例えばHIVに感染した人が検査で分かるようになるまでには平均で四週間から八週間かかる。C型肝炎の場合もっと長くかかることも多い。この検査で陽性に出るまでのウインドウ期に献血をした人の血液が輸血されると極めてまれだがその病気に感染することがある。 

 この他、ショックを起こす菌やA型肝炎ウイルスなどウイルス感染症によっては、ごく短期間しか病原体が血液中に存在しないので普通は輸血では感染しないが、たまたま潜伏期に献血すれば感染しうる。

 ウインドウ期の献血血液で感染する可能性はHIVの場合、推定の根拠にもよるが、年間一人にも満たないレベルかもしれないし、数人に及ぶ可能性もあるようだ。

(日経新聞1998年11月9日付改変)

 

 

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