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輸血した後で黄疸が出たり肝機能検査の異常値が一定の基準を満たす場合を輸血後肝炎と呼ぶ。1965年以前に売血が行われてい頃は、血液の4本に1本は肝炎ウイルスを保有し、輸血した人の半数から8割位が肝炎になった。 売血が廃止されて輸血後肝炎は激減し、B型肝炎ウイルスを持つ血液を検査で除くようになってからさらに少し減った。しかし、原因不明の非A非B型肝炎が残った。80年ごろには、それまで10人に1人位だった輸血後肝炎が、半数近くまで増えた。 大阪府内の4病院で共同で調査した結果、輸血の本数が多いと輸血後肝炎が増えることがわかった。一人あたりの輸血本数がそれまでの倍以上に増え、とくに凍結血漿(けっしょう)の本数が増加していた。 この背景には、成分輸血への急な切り換えに加え、当時の輸血の権威や日赤が、輸血の本数と輸血後肝炎の発生率は関係ないと考え、現場も警戒を怠ったことがある。 非A非B型肝炎はその大部分が今でいうC型肝炎だと判明、90年からC型肝炎ウイルスを持つ血液をチェックできるようになった。C型輸血後肝炎は約20分の1に減少した。ただしB型でもC型でもない肝炎はまだ150人に一人程度起きる。この原因は不明だが、輸血による害は輸血後肝炎以外にもあり、不要な輸血は避けたい。 (日経1998年10月26日付改変) |
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