(2007.4.4号)
『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No82
タミフル副作用検討の調査会に要望
動物実験の呼吸抑制死をよく検討すること
2007年4月4日開催された平成19年度第1回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会、安全対策調査会において、リン酸オセルタミビル(タミフル)の副作用報告(害反応)が検討された。その検討に際しては、以下の点に留意するよう、NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)から要望書を提出した。詳細はこちらを
留意すべき事項
- 「否定的」は「否定しえない」と同じである
- 因果関係が「否定できない」有害事象は害反応(副作用)である
- 動物実験結果から中枢抑制作用があり呼吸抑制で突然死していることが明らか
- タミフル未変化体は動物は体温低下、動作緩慢、呼吸抑制から死亡するので睡眠剤、麻酔剤同様中枢抑制剤である。死亡例はすべて1回目投与後である。
- 1000mg/kgでは4分の3が死亡するが、その半分量では症状も死亡もない。
- 中枢抑制剤のdyscontrol(脱制御)による異常行動・幻覚は薬理学の常識
など
- 動物実験の原報告書で死亡に至る症状の詳細を確認すること
- 感染動物モデルで成熟動物でもタミフルが脳中移行することを確認すること
- 臨床試験における異常行動・事故死、突然死例の有無の検証を
- 沖縄県で死亡した中学生の脳中未変化隊タミフル濃度を公表すること
- 睡眠中突然死例の肺水腫はタミフルの毒性として扱うこと
- 服用を続けても症状が消失することで関連を否定してはならない
- 症状を個々にでなく、一人に生じた一連の症状として、また、多数の類似例の共通点を抽出する形で検討すべきである
- 高熱でも高熱だけが原因としてはならない
日本ではけいれんやせん妄など精神神経症状を起こしやすい薬剤が多用されている。
(解熱剤、抗ヒスタミン、テオフィリン、鎮咳剤など)
- ハイリスク者(合併症保有例)を除外してはならない
- いわゆる「インフルエンザ脳症」はタミフル導入前に激減したことに留意する
- 単なる風邪でも非ステロイド抗炎症剤(NSAIDs)の使用で脳症が生じており、
NSAIDsを規制後、死亡するほどに重症脳症は激減した
- タミフル服用後の異常行動・事故死や突然死の病像は従来の脳症とは全く異なる
- ただし、タミフル服用後でも後遺障害例はある
- 副作用被害救済制度で申請されている例も含めて検討すること
- タミフル服用後の重篤な害反応例を積極的に収集しなおすべきである
市民患者が「ほんまもん」の情報を持つことが真の改革につながる
薬の「ほんまもん」情報は『薬のチェックは命のチェック』で!!