(2006.11.25号)
『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No73
「有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会」に意見書を提出
厚生労働省医薬食品局が2006年24日まで公募※していた「有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会」に対する意見書(11月23日付け)を、24日提出しました。
意見は以下の4項目です。
- 速やかに被験者保護法を制定し、治験はもとより、人を対象とするすべての研究注1を対象とし、法に基づき管理・監視する制度を確立すべきである。
- 強力な化学活性、生物活性を有する物質が今後増加することに鑑み、より厳格な安全性の事前審査が必要である。特に、ヒトに初めて使用する前の、前臨床試験の結果の厳密な審査は必須である。
- 有害事象と副作用の区別は、試験結果全体から判定すべきであり、個々の例を研究者や判定委員会が判断してはならない。また、対照と有意の差がないことをもって関連を否定してはならない。
- 迅速審査を実施するなら企業出身者以外による充分な人的体制が必要である。
意見の理由は本文を、またその詳細、および参考資料は、以下を参照ください。
参考資料・文献
- NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)、医薬品・治療研究会、すべての人を対象とする研究を公的に管理・監視し、被験者を保護する法的制度の確立を求める意見書(2005年7月14日)、『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No57
- )医薬品・治療研究会、NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)、治験審査委員会に係る医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令の一部を改訂する省令案」に関する意見書、『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No64
- 浜六郎、TGN1412第I相試験事件は不可避だったか? TIP「正しい治療と薬の情報」2006;21(3);21-24
- 浜六郎、企業と規制当局に重大な過失—動物実験を普通に評価すればTGN1412事件は避けられた—臨床評価、2006;34 (SupplXXIV): 171-184
- 浜六郎、害反応を「関係ない有害事象」とするリスク操作の手法、TIP「正しい治療と薬の情報」2003;18(12):142-146
市民患者が「ほんまもん」の情報を持つことが真の改革につながる
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