浜 六郎 著/日本評論社
薬害を語るためには、当然代表的な薬害について知り、その背景にあるものを考える必要がある。サリドマイドによる四肢奇形、キノホルムによるスモンなどのやや古い薬害、そして最近の薬害エイズなどは代表的ものであり、薬害問題を考えるうえで重要だ。あまり有名でない薬害や副作用問題といえども、背景にある問題の本質は同じである。本書を読めば、一見、薬害とは無関係のような日常的につかわれている薬にも同じ問題がひそんでいることにお気づきいただけるもの思う。
薬害は、一部の運の悪い「被害者」がたまたま被った災難ではない。むしろほとんどの人がいつおそわれるかわらからない問題なのである。この小著が、薬害をできるだけすくなくするために、役に立つことができるならば、筆者にとって望外の喜びである。
■A5判 437ページ / ¥2,800 (税別)
ご購入はこちらからできます