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書評コーナー

薬のチェックは命のチェックで取り上げた書籍を紹介しています。

季刊誌13号より

すぐに役立つ外来での患者対応学

飯島克巳編著/永井書店

書名からすると、「困った患者をいかに扱うか」といった印象を持たれるかもしれない。しかし、序文にある「"患者さんを支援する"という臨床医の要(かなめ)によって、心理学や精神医学、行動医学、医療人類学、生命倫理学、医療哲学などの最新の知見をまとめたもの」となっている。40人の執筆者それぞれが臨床に向かう際のエッセンスを紹介している。

「困った患者」は「(旧来の)医師側からみるから困った患者」なので、患者さんの責任ではないことも述べられている。評者からみると「これはおかしい」ことを記す執筆者もいるが、40人ともなるとそれもやむをえない。読者は、その辺りの区別も読み進むに従い理解されると思う。本書は、若いお医者さんや忙しい開業医を読者対象にしているとのことだが、一般の方々にも読みやすい本であり、医療・福祉関係者に広く読んでもらいたいと思う(た)。


■B5版:298ページ/¥5,500 (税別)

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