薬のチェックは命のチェックで取り上げた書籍を紹介しています。
大頭信義編著/エピック
「痛い」、「怖い」というイメージから、一般に在宅療養が難しいと思われている「がん」。しかし編著者はほかの疾患との比較も交え、がんの在宅療養は可能であると説き、「患者が主人公」になれる在宅療養・在宅死をすすめる。本書は痛みのコントロール、食事、がん告知、家族と患者、医療関係者との関係、ボランティアの役割など、在宅療養にまつわる疑問や問題点、これからの課題などをわかりやすいことばで説明している。また編著者が長年、試行錯誤しながら患者と向き合った経験や在宅療養を経験したがん患者の家族の手記、そして現場ボランティアの報告など具体例が紹介され、本書の説得力を増している。
がんや在宅療養をすでに身近な問題と捉えている人はもちろん、そうでなくても大きな意味で医療との関わり方、生きること、死ぬこと、そして家族との関係について思わず考えさせられる、そんな一冊である。(な)
■13x18cm:198ページ/¥1,200 (税別)
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