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書評コーナー

薬のチェックは命のチェックで取り上げた書籍を紹介しています。

季刊誌21号より

アキラの地雷博物館とこどもたち

アキ・ラー編著/三省堂

アキラの地雷博物館とこどもたち

カンボジアは1970年頃から98年まで内戦状態にあった。アキ・ラー(通称アキラ)はジャングル・ゲリラからなるポル・ポト軍に両親を殺され、ポル・ポト軍、ベトナム軍、カンボジア軍で少年兵として戦ってきた。その後、国連の地雷除去の仕事を経て、現在は自宅兼「地雷博物館」を公開中。村人の要請を受け無料で地雷の処理に奔走し、地雷の被害を受けた子どもの養育にも取り組んでいる。

本著は少年兵としての経験をつづった第1部と「地雷博物館」で生活する子どもたちについての第2部から成る。当たり前すぎる感想かもしれないが、読んだ後「本当に戦争は嫌だ!」と強く思った。しかし本著は戦争の悲惨さを伝えるだけではない。写真がたくさん収められているが、そのほとんどが笑顔である。思わず、アキラや子どもたちに会いにこの博物館を一度訪れてみたくなる。(な)


■18×12㎝:166ページ/¥1,300 (税別)

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