医薬ビジランスセンター(NPOJIP)へようこそ

書評コーナー

薬のチェックは命のチェックで取り上げた書籍を紹介しています。

季刊誌22号より

世界ブランド企業黒書 人と地球を食い物にする多国籍企業

クラウス・ベルナー/ハンス・バイス著、下川真一訳/明石書店

世界ブランド企業黒書 人と地球を食い物にする多国籍企業

本書が取り上げた企業は、アディダス、ウォルマート、エクソン、GAP、コカ・コーラ、シティバンク、 ディズニー、GM、ナイキ、ネスレ、など石油産業から食品産業まで多岐にわたる。製薬産業に関しては、 著者がドイツ人であることもあってバイエルが詳しく取り上げられている。”戦争地域からの原料輸入、 非倫理的な臨床試験に対する資金提供、命にかかわる重要な医薬品を発展途上国が製造販売することを妨げる活動、 危険な農薬の販売、原料生産国における搾取と児童労働”という罪状が指摘されている。しかし、これは バイエルに限ったことではなく、他の巨大製薬企業にもにも同じような批判が浴びせられている。21号で 紹介された「暴走する薬? 抗うつ剤と善意の陰謀」や今回紹介されている「ビッグ・ファーマ」と 合わせて読むと、巨大製薬企業の本質がよくわかる。(き)


■15×21㎝:462ページ/¥2,800 (税別)

ご購入はこちらからできます