「薬のチェックは命のチェック」で取り上げた書籍を紹介しています。
隅本邦彦著/日本看護協会出版界
アドボケイトとは「ある人に代わってその人の権利を擁護する人」だそうです。
現在の日本の医療で当たり前とされている事柄を「ちょっと待って」と振り返りながら25講座が進みます。看護師に限らず、他の医療関係者や一般の人もこのおかしな日本医療に麻痺していることを、最近の世間話を交えながら説明しています。患者の隅本さんは長年、NHK記者として医療を中心とした取材に関わってきました。2005年からは北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット特任教授として、医療情報などを例に、科学的なデータが社会にどのように伝えられているか、誤解を防ぐ伝え方などについて、科学ジャーナリズムの現状と課題をテーマとして講義を行っています。この本を「講座というより、患者の権利に詳しいおじさんの話といった感じ」と著者自身は表現していますが、なかなかここまで鋭い視線で、患者や日本医療を観察できるおじさんはいません。(と)
■ 189P/1,800円(税別)
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