「薬のチェックは命のチェック」で取り上げた書籍を紹介しています。
司馬遼太郎著/世界文化社
この作品を知ったのは、テレビのとある番組の中での紹介です。司馬が小学6年生の国語教科書向けに書き下ろした作品でした。大阪書籍の「小学国語」(6年生、下)がそれを収載しましたが、その教科書を採用した学校はほとんどなかったそうです。理由はわかりません。採用はされなかったけれども、作品のすばらしさに心を打たれた教師が学校と保護者の許しを得て授業を行いました。その授業を受けた子どもたちは何を感じ、どのように生きているかを紹介する番組でした。
この番組を見て興味を持ち、調べたところ、この作品が一冊の本として出版されていたので読むことができました。この中で司馬は「自分に厳しく、相手には優しく」という自己の確立が必要であることを、そして相手をいたわる心を訓練して身に付けなければならないことを語っています。それらを訓練することで頼もしさを身に付けよと。
このことは「二十一世紀に生きる」我々にだけ当てはまるものではなく、ずっと昔から、そしてこの先の未来まで変わらぬ大切なことであり、人が生きていくために不可欠なことだと誰もが認めているところであるけれど、結構疎かにしてきた部分ではないかと思います。
今度この本を自分の子どもに読み聞かせたいと思っています。そして自分の子どもに家庭ができたときにその子どもに読み聞かせてくれれば好いなと思います。(し)
■ 47P B5変判/1,143円(税別)
ご購入はこちらからできます