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書評コーナー

季刊誌46号より

ドクターズルール425 —医師の心得集

ドクターズルール425

■クリフトン・ミーダー編/福井次矢訳/南江堂
 ■ISBN-10: 4524205829
 ■ISBN-13: 978-4524205820
 ■10.5 x 17.5 cm 96頁 価格1068円(税別)


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白衣のポケットに入るくらいの大きさ。副題は「医師の心得」とあるが、患者・市民の心得と読み替えることもできる内容だと思う。

目次はない。ほとんど脈絡なく規則(ルール)が並んでいる。編者が言うには 「医師と患者の関係は、とりわけプライマリケア(初期診療)の場では、予測不能で混沌としたものである(略)」ので、 現実の本質を伝えている、らしい。

薬に関しては、22)診療上使う薬はできるだけ少数に絞ること、そしてそれらの薬については十分に精通しておくこと、 113)複数の薬を服用中の患者の具合が悪くなったときには、1つないしは複数の薬がその原因である。 すべての薬の服用を中止し、様子を見ること——などはすべての医師に守ってほしいルールだ。

とりとめなく拾い出してみる。257)どうしてよいかわからないときは、何もしないこと  276)患者に話すのではなく、患者と話すこと 244)怒りの背後には恐怖がある。 怒りに対して防御的に反応しないこと。患者が何を恐れているのかを知りなさい、など。

医学の進歩で解明されてきて修正したほうがいい項目もあるかもしれないが、 思わず笑える項目がたくさんあってあきない。英語が併記されているので、英語の勉強にもなる。(さ)